壁一面の本棚の作り方
4.本棚の塗装 塗装については、「道具と材料」の項目でも説明したので、繰り返しになる部分も多い。 塗装用の紙ヤスリは意外と重要で、それを使わないと塗料を丁寧に塗ったところで絶対に綺麗には仕上がらない。極言すれば、塗装というのは、むしろ塗料を塗るまでのヤスリがけ次第だと言えなくもない。まず、塗料を最初に塗る前にヤスリがけをし、その後はヤスリがけと塗装を交互に繰り返していくことになる。紙ヤスリは適当な大きさに切って、木片に巻き付けるようにし、黒板消しのように使用する。必ずしも力でゴシゴシとしごく必要はなく、木目に沿って軽めに回数を多く磨いてやるとよい。 水性ニスは重ね塗りをするのが基本で、一度や二度では綺麗に仕上がらない。一度に厚く塗りすぎるのもよくない。一度薄く塗ったら乾燥のため15分から60分ほど待ち、乾いたらヤスリをかけ直してもう一度ニスを塗り直す。そうした作業を三度、四度と繰り返したいところである。もっとも、パイン集積材の場合、板の表面(切断面)が最初からかなり綺麗なので、あまり荒い紙ヤスリは必要でない。通常は180番当たりから始めるようだが、仕上げ用の320番だけあれば事足りると思う。念入りにしたい人は、240番、320番、400番と徐々にきめ細かくしていく方法もある。
塗装用のハケは、7センチ程度の幅広のものと、3センチ程度の小さいものがあるとよい。棚板部分は7センチ、木口部分は3センチというように使い分けるのである。実際に本棚に本を詰め込むと、本棚の見える部分はほとんど木口だけということになる。そう考えると、木口専用の小さいハケを購入するのも懲りすぎだとは言えないはずである。
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